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2023.10.20.

まっちゃん部長日記part21 違法薬物及び特殊詐欺に関する啓発講話

『「ダメ、ゼッタイ」。禁止薬物&闇バイトー違法薬物及び特殊詐欺に関する啓発講話』

    

 

「ダメ。ゼッタイ。」大麻で検挙される大学スポーツ部員が相次ぐなか、日本体育大学では、警視庁玉川警察署の防犯担当者が、『違法薬物及び特殊詐欺に関する啓発講話』を開きました。

10月16日、日体大・世田谷キャンパスの記念講堂です。学友会クラブの部員ら約3百人が出席し、DVDや警察署員の話に熱心に耳を傾けました。ラグビー部からは男女合わせて10名の学生幹部と3名のスタッフ(男子の秋廣秀一監督、渡邊徹コーチ、筆者)が前方中央にそろって陣取りました。みんな、すこぶる真剣だったのです。

 

◆警察署員「知識と創造力を持ってほしい」

 

違法薬物も闇バイトも、やったらおしまいです。「一度だけ」という安易な気持ちで手を出したら、それで自分の大切なものをすべて失ってしまいます。最後、警察署員は、「知識と創造力を持ってほしい」と訴えました。

「ふたつとも、みなさんは、やってはいけないとニュースでは知っていると思います。でも、ちょっと想像してみてください。(闇バイトでは)軽い気持ちで、犯罪に加担してしまうと、あとはどうなってしまうのか。犯罪に手を染めたり、クスリをやってしまったりしたら、もうおしまいです。人生、おしまい。もう、(道を)引き返せません。いかに自分が大変なことをやってしまったか、後悔しても、もう遅いのです」

 

◆あなたが選んだのは、バイトではなく、犯罪という道なのです

 

啓発講話は午後6時キックオフでした。警察署員のあいさつの後、1本目のDVD『闇バイト等特殊詐欺防犯に関する啓発講話』がはじまりました。

特殊詐欺、「オレオレ詐欺」の“受け子”や“たたき”(強盗)をして悪の道に入った若者は、結局は逮捕されて少年院に送致されます。メイドカフェで違法な客引きをした若い女性も登場します。

どれもきっかけはささいなことでした。楽して稼げるアルバイトなんてありえないのです。DVDの若者の後悔の言葉やナレーションが講堂に響きわたりました。

 

「脅されて、警察に捕まるまで、やめられませんでした」

「短時間で稼げるバイトをSNSで見つけました。最初は犯罪なんて思いませんでした。後悔しています。家族やいろんな人に迷惑をかけてしまいました」

「先輩に誘われたんだけど、断れずに、してしまいました。闇バイトは身近にあるんです」

「楽して稼ぎたい、そんな気持ちで闇バイトに手を出してしまったのです。あなたが選んだのは、バイトではなく、犯罪という道なのです」

「特殊詐欺。残ったのは借金だけです」

 

若者は時に人の道を踏み外してしまうことがあります。間違った道を選ぶとどうなるのか。想像してください。人生は暗転します。

 

◆薬物によってすべてを失ってしまう

 

もう1本のDVDが、『薬物乱用―LOST ロスト~大切なものをなくさないで』でした。

薬物乱用者や「運び屋」の事例を再現ドラマ風に紹介するとともに、規制薬物の種類と人体への影響、薬物乱用者による事件事故・罰則について説明されていました。

これまた、耳に残るナレーションはこういったものでした。

「あなたの大切なものはたった一度の薬物がきっかけですべて消え去ってしまうのです」

 

◆一度だけという安易な気持ちから

 

大学を卒業し、会社に就職して一カ月の若者「ハルト」さんが人生を踏み外します。上司に怒られ、イライラしていたところで、インターネットから興味半分で大麻を購入してしまいます。安易な気持ちで、「一度だけ」とやってしまったのです。

ネットで検索すると、大麻はたばこより害がない、とあります。誤解です。常習者になると、もっと強いものをやりたくなります。覚せい剤に手を出します。エスカレート。これで人生を棒に振ることになります。

覚せい剤の常習者になったハルトさんは、会社の欠勤、遅刻を繰り返し、叱責された上司に暴行を働いてしまったのです。当然、解雇です。

幻覚症状が出るようになります。闇金で借金して薬を使用し続けるようになります。包丁を持って暴れ回っていたところ、ついに警察に逮捕されます。

ここで、ナレーション。

「一度だけという安易な気持ちで薬物に手を出したハルトさんには逮捕という厳しい現実が待っていたのです。妹は不登校になり、家族は引っ越しをせざるをえなくなりました。大切だった友達も離れていきました。

ハルトさんの後悔。あの時、薬物を買わなければよかった。使わずに捨てればよかった。

残ったのはボロボロのからだと心だけです。薬物乱用は重大な犯罪なのです」

 

「現在、インターネットの掲示板などから興味本位で薬物を始める人が増えています。密売人を知らなくても手軽に薬物を買えてしまうことや、インターネットの持つ匿名性などから薬物乱用者が後を絶ちません。何度も薬物をやめようとしたハルトさん。なぜ、ここまでなったのでしょうか」

 

考えましょう。想像するのです。なぜ、人生から転落したのでしょうか。

 

ネットで、若者に乱用されている薬物の種類を調べました。

▽大麻(隠語:マリファナ、葉っぱ、チョコなど) 大麻依存症となると、さらに強い刺激を求めて、他の違法薬物に手を出す例が多いことから、「ゲートウェイドラッグ」とも言われます。

▽覚せい剤(隠語:シャブ、スピード、S、クリスタルなど)

▽コカイン(隠語:C,コーク、ホワイト、スノウなど)

▽ヘロイン

▽アヘン

▽MDMA・MDA

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◆結局は自分の正義感、規律、高潔性、敬意

 

自分が知らないうちに薬物と関り身を滅ぼしてしまう危険が多々、あるのです。

DVDでは、おカネの誘惑に勝てず、海外からバッグの中に隠した覚せい剤の密輸の片棒を担ぐ事例も紹介されました。日本の空港で捕まり、「私は知りません。預かっただけです」と叫んでも、後の祭りです。逮捕されて、懲役刑となるのです。

つまるところ、何事も本人の正義感です。

警察の担当者は言いました。

「自分の中で“これは悪いことなんだ”と、どこでストップをかけられるかだと思います」

 

ラグビー部のみなさん、大切なものは、ラグビーのコア・バリューの「Discipline(規律)」です。「Integrity(高潔性)」です。ラグビーへの、そしてチームへの、「Respect(尊重)」を忘れないでください。

(松瀬 学)

 

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