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2025.03.16.

まっちゃん部長日記@ 『感謝と感動の卒部式』(2025・3・15)

花に嵐のたとえもあるさ

さよならだけが

人生だ

 

 という詩を、そのまま卒業生に贈りたい。出会いがあれば、別れがあります。4年間、ラグビーに没頭した4年生は24名です。90年余の日体大ラグビー部の歴史の1ページをつむぎ、旅立っていきます。人生の節目です。卒業、おめでとう。そして、ありがとう。

 

 ◆新型コロナの影響、戦績では浮き沈みある4年間を完走

 

冷たい春雨降る3月15日、健志台キャンパスの2号館5階の学生ホールで、ラグビー部の卒部式が挙行されました。

ラグビー部の4年生は世田谷キャンパスで卒業式を終え、午後5時頃、健志台キャンパスに駆け付けてくれました。我が子の成長に感動する保護者のみなさん、クラブに貢献した部員に感謝するOBの方々、そして3年生、2年生、1年生の後輩たちの大きな拍手を浴び、4年生たちは式場にやっとで入場してきました。

 

卒業する4年生は、新型コロナウイルスの感染が拡大した2021年に入学しました。練習制限や無観客試合など厳しい時期を経て、戦績では浮き沈みのある4年間を過ごしました。1年生の時の2021年度は関東大学対抗戦Aグループ(1部)で5位となり全国大学選手権に出場(初戦の4回戦にて日大に敗戦)、2年生の時の2022年度では同8位となり入替戦で成蹊大に敗れ、Bグループ(2部)に転落しました。3年生の時の2023年度ではBグループ1位となって入替戦で成蹊大に雪辱し、Aグループに復帰しました。4年生の2024年度はAグループ8位に終わりましたが、入替戦では成蹊大に快勝し、A残留を決めました。

勝利と敗北、歓喜と悔恨、ヨロコビとカナシミ。仲間と喜怒哀楽を共にし、さぞ人として成長したことでしょう。

 

◆後輩達へ「4年間はあっと言う間に終わります。一瞬、一瞬を大切に」

 

主務の鈴木一平くんの司会で卒部式が進みました。

部長のあいさつに始まり、OB会の村中宏行会長が乾杯の音頭をとります(アルコール類はなし。ジュース、ウーロン茶で)。

4年生一人ひとりがOB会からOB用ネクタイをプレゼントされ、それぞれがあいさつをしていきます。緊張感もさほどなく、みんな、うまいものです。やんやの喝さい、笑いが巻き起こります。後輩へのメッセージも続きました。

「みんなも一瞬、一瞬を大切にしてください」

「とてもいい仲間に恵まれました。サイコーでした」

「寮生活は楽しかったです」

「ラグビーだけじゃない。単位をとって、目標を持って大学生活に取り組んでください」

「ラグビーは最後の最後まで好きになれなかったけれど、最後までやり遂げることの大事さを知りました」

「ラグビーも大学生活も楽しんでください」

「毎年、悔しい思いをしました。でも、むちゃくちゃ幸せな4年間でした」

「信頼は一瞬で崩れ去ります。気を付けてください」

「家族がいたから頑張れました。家族は一番の応援団でした」

「みんな、本気で打ち込んでください。後悔しないように。必ず人生の財産になります」

「親への感謝しかありません」

「4年間は、あっという間に終わります。楽しんで、厳しく、目標に向かって、がんばってください」

「規律を守りましょう」

 

最後は萩原一平キャプテン。

「4年間、僕らを支えて下さったコーチの方々、ありがとうございました。(後輩たちへは)目標に向かって、全力で取り組んでください」

 

◆渡邊徹コーチも“卒業”。タックルの鬼の大竹智也くんが新コーチに

 

実は2年間、チームを支えてくれた渡邊徹コーチもこの日で「卒業」でした。

部長から餞別(話題の10万円の商品券ではありません)が贈られ、部員からは感謝の寄せ書きの色紙がサプライズで渡されました。徹コーチは大きなからだを震わせて感慨に浸っていました。

新年度のスタッフの発表がありました。渡邊徹コーチの後釜として、卒業する大竹智也くんが新コーチに就きます。

学生時代は、“タックルの鬼”として鳴らしました。こう言葉に力を込めました。

「卒業したばかりの新人コーチです。まずはタックルの部分を指導したい。このチームはタックルができない人が多い。全員が頭から突き刺さるタックルができるようにしたい。あとは、走れない人は、バンバン、エクストラ(追加練習)してもらいます。全員でひとつになってやっていきましょう」

 

◆秋廣監督「みんな、大好きで~す」

 

またスクラムの強さは組んだスクラム練習の本数に比例します。新しくスクラムコーチに就任した木下剛さんもマイクを持ち、「月500本のスクラム」と宣言しました。ひえ~。どよめきが起きました。3年生、2年生、1年生のフロントローの顔から血の気が引いていました。

秋廣秀一監督がマイクを持って、叫びました。こちらは、どっと笑いが起きました。

「みんな、大好きで~す」

 

◆新主将の大野莉駒くん「目標は大学選手権出場、スローガンがタフ・チョイス」

 

新年度のスタッフの紹介もあり、3年生の大野莉駒・新キャプテンが新年度の目標「大学選手権出場」と、スローガン「タフ・チョイス」を紹介しました。

「ラグビー面でも生活面でも、自分個人でもチームとしても、厳しい選択をして目標を達成しましょう。いや、必ず、達成します」

 

最後の最後。

卒業する萩原一平主将のリードで部歌が歌われました。卒業生、現役、OB、保護者の歌声が学生ホールに響きわたりました。

 

碧き空 群青の海♪

これぞ我らが戦衣の標♪

いざ堂々の戦 挑まん♪

天空高く勇士はばたけ♪

雄叫びの声 空に充つ♪

闘いぬかん 我らは健志♪

おお~、おお~ニッタイ、ニッタイの勇者♪

 

なお、冒頭の詩の原詩は、中国の于武陵のものです。

 

コノサカヅキヲ受ケテクレ

ドウゾナミナミツガシテオクレ

ハナニアラシノタトヘエモアルゾ

「サヨナラ」ダケガ人生ダ

 

◆同期は生涯の宝物

 

【ラグビー部の2024年度卒業生】

リーグワンのクラブなど実業団チームでラグビーを続ける者がいれば、ラグビーから離れて一般企業に就職する者もいます。また教員の道に進む者もいます。卒業に際して、3つのお願いです。1つ目が、これまで応援、支援してくれたご両親に感謝してください。2つ目は、卒業しても日体大ラグビー部をラブしてください。そして、3つ目、苦楽を共にした同期をずっとずっと大切にしてください。それでは、未来に幸多きことを。グッド・ラック!

 

萩原一平・日髙柊・岸佑融・勝目龍馬・新垣敬史・粟田駿也・大竹智也・大橋興太郎・甲斐倖ノ助・海原一郎・工藤隆誠・齋藤弘毅・清水荘一朗・髙橋龍世・髙平結大・辰己一輝・敦賀浩佑・當山恭右・日置啓太・伏見永城・藤田幹太・本間正悟・矢部隆真・深津乃愛(以上、敬称略、24名)

 

(記:松瀬学)

以下写真撮影:矢部雅彦さん

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