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まっちゃん部長日記@『新スクラムマシーン「ニッタイ・タフ・パック」がやってきた』
◆名付けて『ニッタイ・タフ・パック』
春がやってきました。桜前線の到来とともに、新スクラムマシーンもやってきました。ピカピカの銀色のマシーンです。真っ黒に日焼けした秋廣監督の表情が崩れます。実際に黒色のパッド(クッション)の間に頭を突っ込んでみます。どんっ。「いいですね」と漏らし、こう続けました。
「これで、学生の意識が変わるでしょ。このマシーンを見ただけでも、今年はスクラムを頑張らなきゃという気持ちになりますよ。もう、練習でスクラムをどんどん組まざるを得ないでしょう」
秋廣監督と相談し、新スクラムマシーンのニックネームを決めました。新年度のチームスローガンの「タフ・チョイス」と「FWパック」から、こう名付けました。
『ニッタイ・タフ・パック』
◆安藤さん「魂を込めて作りました」
3月25日の火曜日。全国高校選抜ラグビー大会が開催されている熊谷ラグビー場そばのホテルの駐車場でした。気温が24度。春の陽射しが差し、桜も花開いてきました。午前9時頃。そこに安藤建設の安藤重次社長の運転する白いトラックがやってきました。
荷台には、完成したばかりのスクラムマシーンが載せられていました。「おはようございます」。秋廣監督と僕が声を張り上げます。
安藤さんがトラックから降りてきました。ニコニコ顔です。安藤さん、じつは早大―NEC―三菱重工相模原でバックスとして活躍した元日本代表、安藤栄次さんのご尊父です。この度、日体大ラグビー部のために真心こめてスクラムマシーンを加工・製作していただきました。67歳の安藤さんは言葉に実感を込めました。
「いろんな工夫が施してあります。これを押すことによって、その大学のスクラムが強くなればいいわけだから。(大学ラグビーを)見ていて、結局、スクラムが弱いところはダメだものなあ。ええ、魂を込めて作りました」
お言葉通り、2024年度の関東大学対抗戦Aグループ(1部)で、日体大はスクラムで劣勢に回り、7戦全敗に終わりました。だから、新年度のターゲットのひとつが「スクラムの強化」なのです。そのための新スクラムマシーン購入でした。
安藤さんは、既に帝京大や早大、明大、慶大、大東大、立正大などにもスクラムマシーンを製作されています。つまり、腕も技術も情熱も確かなのです。
新スクラムマシーンはこの日、安藤さん運転のトラックで、熊谷ラグビー場そばから、日体大の横浜・健志台キャンパスのラグビー場に運び込まれたのです。
◆課題のスクラム強化にひと役
これまでは日体大には古くなったスクラムマシーンしかなく、スクラム練習に難儀していました。その課題解決につながるでしょう。新たなスクラムコーチの木下剛さん(京産大OB)もこのマシーン到着を喜んでくれています。まずはFWの体幹の強化でしょうが。「月に500本はスクラムを組む」と宣言されています。
本体が270キロの鉄骨で、上に1トンの水が入るポリタンクを載せて押すことになります。すなわち、総重量1270キロのFWと毎日、スクラム練習をすることになります。これをFW8人が団結して押せれば…。ポイントはフロントローのヒットと姿勢、バック5(両ロックと両フランカー、ナンバー8)の結束と押しでしょうか。
◆感謝、感謝の逸品。「さあ、スクラム、組もうぜ!!」
今回、よき、ご縁をいただきました。日体大OBの塚田さん、前スクラムコーチの佐藤友重さん、そして安藤さん。製作費に関しては、某社の研究開発協力費だけでなく、日体大OBの小松崎さん、OB会からもご寄付をいただきました。この場を借りて、改めて御礼申し上げます。
いろんな方々のご支援があっての『ニッタイ・タフ・パック』の誕生です。課題のスクラムを強化し、「大学選手権出場」を必ず、みんなで実現します。今後ともご声援のほど、どうぞよろしく、お願い致します。
さあ、スクラム、組もうぜ!!!
(筆・写真:松瀬学)